民法なエブリディ 権利能力

【登場人物】

ミニーネズミ

ひな菊ダック

西部川鉄道

【物語】

もうすぐクリスマスシーズンを迎えるねずみの国。

ライトアップの準備を横目に、ミニーネズミは、ミッキーネズミの子を宿し、産休に入っていましたが―。

ひな菊ダック:ミニー、た、た、た、大変よ

ミ・ミ・ミッキーネズミが。。。

ミニーネズミ:ひな菊ちゃん。どうしたの?

ひな菊:西部川鉄道に轢かれて死んじゃったの

ミニー:OH,MY,ガーっ

ひな菊:お気の毒なミニーネズミ。

あなたに掛ける言葉が見つからないわ。。。

ミニー:――私は大丈夫。

それより、なんて可哀相なお腹の子。

もうすぐ、ネズミ父さんに会えるはずだったのに。

ひな菊:ミニー、こうなったら西部川鉄道に

たっぷり損害賠償を請求しなさいよ。

生まれてくる赤ん坊ネズミを守らなきゃ。

ミニー:そうだったわ。

この子の分も、私が代理して損害賠償を請求するわ。

ひな菊:そうよ。あなたの分と、お腹の子の分とダブルで請求すれば金額も2倍!

西部川鉄道に、しっかり請求できるはずよ。

【問題】

民法および判例に照らすと、胎児に対する不法行為に基づく当該胎児の損害賠償請求権については、胎児は既に生まれたものとみなされるので、胎児の母は、胎児の出生前に胎児を代理して不法行為の加害者に対し損害賠償請求をすることができる。(H24-27)

【正解】「×」

ミニー:OH、リィァリ―!?

私がお腹の子を代理して損害賠償を請求できないなんて。

さくら:お気の毒ですが。。。

ひな菊:それって、間違ってない!?

721条に「胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす」って書いてあるわよ。

胎児だって、損害賠償を請求できるってことでしょ。

さくら:判例によると、721条は、胎児が生まれた場合に胎児の時にさかのぼって権利能力を認めるものだと解しています(大判T6.5.18)。

胎児の時点で損害賠償を請求できるわけではないんですよ。

ひな菊:なんだか効率悪そう。

ねずみの国に合わない考え方だわ。

さくら:でも、妊娠当初は、妊娠に気づいていないことも多く、気づいているか否かで胎児の権利行使に差がつくのもかえって不合理な結果になりますからね。

ひな菊:それで生まれてから、胎児の時にさかのぼって損害賠償請求を認めるというわけね。

ということは、生まれる前に、ミニーがお腹の中の子を代理して損害賠償を請求できないってことね。

さくら:そう。ミニーさんは、お子さんが生まれてから、法定代理人として、胎児の時の損害賠償を請求してくださいね。

ミニー:わかったわ。

私も出ゼニーランドで主役を張ってきた身

赤ん坊ネズミが生まれたら、西部川鉄道からトコトン巻き上げてやるわっ!

(損害賠償請求権に関する胎児の権利能力)

第721条 胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす。

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